Column

養蜂家パヴェルさんからのメッセージ

養蜂家パヴェルさんから日本の皆さまへのメッセージをお届けします。

養蜂は、私にとって、情熱を傾ける趣味であるだけでなく、私の生き方をも方向づけるものです。

半世紀近く前、私の祖父は、趣味ではじめての巣箱を作りました。
情熱を持ってこれに取り組み、その経験から得た様々な知識は私の父に伝えられました。
祖父は幼い私に、自然への敬意と情熱をうえ付けました。子供の時から、祖父が父と一緒に、愛情をこめて巣箱一つ一つの世話をし、ミツバチの健康に心を配る様子や、仲間たちとミツバチについて語り合う様を、興味津々で眺めていました。ミツバチに対する恐怖心よりも、好奇心のほうが大きくて、身を守るための特別の帽子をかぶり、どんなふうに、何をするのかを見ながら、祖父と父のあとについて歩き回りました。

祖父は、繰り返し言ったものです。
「養蜂家というものは、ミツバチを愛し、きちんと彼らの世話をするためには、彼らが何を必要としていて、どんな習慣を持つ生き物なのか、知っていなければいけないよ。そうすれば、ミツバチはいちばんの宝物―蜂蜜―をその愛情に対するお返しとして、おまえにくれるのだよ」

そんな祖父の情熱は私に感染し、彼のおかげで、我が家の伝統となったこの蜂蜜づくりを続けることになりました。養蜂は、非常に魅力的な職ではあるものの、自然を愛さず生き物を恐れる人には向きません。
かつて私は、一個だけでもいいから、ミツバチの家族が住む自分だけの巣箱を持ちたい、と強く願ったものでした。
今ではその夢もかない、あちらこちらに蜜を求めて旅する巣箱をいくつも持ち、何種類もの素晴らしい品質の蜂蜜を得ることができるようになりました。

私はより確実な知識を自分のものにするため、世界で唯一の養蜂業者育成学校であるプシチェラ・ヴォラの養蜂職業学校で養蜂コースを終了し、養蜂マスターのタイトルを獲得しました。
こうして、祖父と父から受け継いだ知識と経験を、学校の高資格をもつ専門家から得た知識と関連づけ、自然の法則にもとづいて近代的な養蜂業を営むことが可能になりました。学校で得た知識は、私の自立心を強固にし、養蜂経営を合理的に営むために役立ちました。養蜂業は見かけによらず、他の分野と同じように、絶え間ない発展を続けています。私も頻繁に養蜂業会の集会や催し物に参加し、養蜂雑誌に目を通し、関連資料を読んで、知識を拡大させる努力をしています。ミツバチを襲う新たなリスクに対し適切に予防対策を取り、また、お客様の皆さんが最高品質の品物を手にすることができるように、製品の細部まで心を配っています。

毎日の忙しいくらしの中で、私たちはつい、自然が私たちの友人であることを忘れがちです。
自然と共生する養蜂家がもたらす蜂蜜という甘い自然の恵みは、様々な形で利用され、私たちの味覚を楽しませてくれます。

蜂蜜で甘い人生、どうぞ自然の恵みを積極的に活用なさってください。
私が自信を持って保証する高品質の蜂蜜をどうぞお試しください。
自然が私に与えてくれる最高のもの、これを私は皆さんのお手元まで、そのままお届けします。
私の所有する巣箱は、そこから取れる蜂蜜の販売に必要な機関の承認を受け、獣医官の監督のもとに管理されています。私が販売するすべての種類の蜂蜜は、天然の蜂蜜であるという認定を受けたものです。

私は、自分の息子にも、家族の伝統になった養蜂業に興味を持ってもらいたいと思っています。
養蜂業は、単なるビジネスではないからです。息子の中に、ミツバチという素晴らしい生き物への愛情と、自然を敬う気持ちを育てることができれば、本当にうれしいと思います。


日本の皆さんに敬意をこめて                                                                                                         

                                                                                                      

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